VMWare vSphere4.0 ESXiの電源管理設定の変更(省エネ化)

VMWare ESXiではCPUの電源管理設定として、デフォルトでは静的モード(static)が選択されている。私が個人的に使用しているESXiホストでは常時それほど多くの仮想マシンが動作しているわけではなく、またCPUリソースを大量に消費する種類のサーバではないため、使用リソースの大小に関わらず電源消費が一定というのは無駄があると考えられる。VMwareのフォーラムによれば、この設定を変更することで電力消費量が減ることがあるという。というわけで、今回は消費電力削減と静音化を狙いVMWare ESXiの電源管理を動的モード(dynamic)に変更してみる。

参考資料は以下の2つ。

まず前提として、システムで使用しているCPUがIntelSpeedStepAMDのPowerNowの機能をサポートし、有効化されている必要がある。私のマシンの場合はBIOSで設定で既に有効化されているためそのまま作業を続行。vSphere ClientでESXiに接続し、ホストの[構成]タブ>[ソフトウェア]>[詳細設定]を選択。

詳細設定画面のツリーから[Power]>[Power.CpuPolicy]パラメータを選択。動的電力管理が有効でない場合(デフォルト)は、staticとなっている。設定値を「static」から「dynamic」に変更し、エラーなく終了すればこの設定は即時有効化される(再起動は不要)。ただし、ハードウェアがIntel SpeedStep等をサポートしない場合や、BIOSで当該機能が無効化されている場合はここで失敗する。
なお、両モードの説明は以下の通り。(前述のリソース管理ガイドより引用)


■static
デフォルトです。VMkernel はホスト上で使用可能な電力管理機能を検出しますが、
パワーキャッピング イベントまたは熱イベントで BIOS から要求されないかぎり、
その機能を積極的には使用しません。

■dynamic
VMkernel はパフォーマンスに影響を及ぼさずに電力効率を向上させるために、
各CPU の周波数を需要に合わせて最適化します。CPU の需要が増加すると、
このポリシー設 定では CPU 周波数も増加します。

元々が比較的音の静かなマシンなため、この変更の効果のほどはまだ正確に把握しきれていないが、ESXiを使用する場合は考慮の余地あり。そのうち消費電力と発熱量の計測でもやってみようかな。