2008-08-13 Gratuitous ARP Network 今回はGratuitoous ARP(グラチュータスアープ)についてちょっと書いてみる。 そもそもGratuitous ARPとは? Sender-IPアドレスと Target-IPアドレスが同じARPパケット。直訳すると"余計なARP"となり、本来のARPとは異なる目的で使用される。重複IPアドレスを検出したい場合や、全ノードに冗長構成での Active の切り替え通知の場合に Broadcast 送信される。 重複IPアドレス検出の機構 IPアドレスを設定・変更した際には、他のデバイスとIPアドレスが重複していないかを検出するためにTarget IPアドレスに自分のIPアドレスを入れたARP(Gratuitous-ARP) が Broadcast で送出される。Gratuitous- ARPの受信側は、送られたきたパケットの Target IPアドレスが自分のIPアドレスと一致している場合、この時点で受信側は重複を検出し Reply を返す。⇒ Gratuitous-ARPの送信元は重複を検出し、管理者に警告を発するなどする。 注意事項 Proxy-ARPは、Target が別のネットワークに存在しなければ発動しない。よって、重複したIPアドレスを持つデバイスが存在する場合のみ、(代理ではなく)そのデバイスから Reply が返される。これに対しGratuitous-ARPは、機器により ARP Request として Broadcast 送信される場合(Windows)も、最初から ARP Reply の形(ただしBroadcast)で送信される場合(LinuxやCiscoルータ)もある。いずれにしろ、重複が検出された場合のみ送信元に応答(Reply)が返される。 備考:Gratuitous-ARP の形式(Requestの形として送信される場合) フレームの宛先MACアドレス … FF:FF:FF FF:FF:FF(Broadcast) 1.Sender-MACアドレス … Request 送信側のMACアドレス 2.Sender-IPアドレス … Request 送信側のIPアドレス 3.Target-MACアドレス … 00:00:00 00:00:00 4.Target-IPアドレス … (MACアドレスを)知りたいIPアドレス Gratuitous-ARP は2と4が一致する(※最初から Reply として送信される場合も同じ形式)。